Project No.5(2001年5月5日公開)

「JZX71の足回りを交換しろ!」
〜乗り心地と走りの両立へ〜

 JZX71購入当初から、リヤはハチロク用ショックとサス、フロントはGX71純正ショック変造車高調という足回りでしたが、あまりの乗り心地の悪さとストロークの短さにがまんできなくなり、今回の夏タイヤ及びロンシャンXR-4新品購入に伴って足回りを変更することを決意しました。
 まず、当初の計画ではGX71のフロントショックはカートリッジ式になっているため、車高調に変造してあるショックの中身のみを新品のKYB製SUPER SUPECIAL for STREET USEショックカートリッジに変更し、リヤは普通にKYB製ショックとRS★RのGX71用ダウンサスに変更する予定でいたのですが、いざショックが届き、交換してみると、車高調にKYBのショックが入らないことが判明。
どうやらこの車高調、ページ下部の画像(2)正しい車高調制作行程のように、通常であればバネを下で受け止める皿の部分をカットして、その部分に車高調整用のネジ部分を被せて溶接するはずのものを、皿の部分を取り去るのが面倒だったため(3)テキトーな車高調制作行程のように、ショック自体をカットし、その上に車高調用のネジ部分を溶接し、さらにその上にショックカートリッジを納めるためのフタを溶接するという強度的に不安の残る制作方法で作られたようです。
 しかも、この改造でショックの全長が短くなってしまい、GX71用の社外ショックは入らないので、おそらくハチロク用と思われるショックが入っていました。
(1)純正変造車高調の画像にあるやや黄色い部分が残ったショックがそれです。
 この改造方法だとよほど道路環境の良い場所でなおかつ乗り心地度外視で車高ベタベタにするための仕様にしかなりません、実際かなりショートストローク化するので車高が低い状態でのショックの動作は良好になるかもしれませんが、入っていたサスのバネレートを見る限りではどう考えても、そこら辺に転がっていた余り物で作ったとしか思えません。
 さらに、Project No.3でご紹介した事故でショックカートリッジを納めるためのフタの溶接が片方はがれていました、このためのび側の減衰はほとんどない状態だったようです。
まぁ事故のせいではがれたのでしょうが、ショックの溶接もひどいもので、普通なら一周グルッと溶接するところを、なぜか4カ所のみの点付けでついてました。
 ただ車高を落としたいならこれでも良いでしょうが280psカーにはちょっと軟弱な足に思えてなりません。
 そんなわけで、この車高調には今回購入したKYBのショックが入らないことが判明してしまったので、純正のショックを入手するまで作業がお預けになってしまいました。
仕方がないのでとりあえずリヤだけは先に交換しました。
 リヤショックの交換は非常に簡単です、しかもサスは以前にRS★Rのものに交換済みでしたので、さらに簡単です。
ショックの上と下のボルト&ナットをはずすだけなのですが、このときショックが抜けると同時にサスアームがかなり下がりますからジャッキアップ量がたりないと最悪リヤのブレーキローターをかち割ってくれるかもしれませんし、足におちたら足の骨を複雑にかち割ってくれることでしょうから、十分ジャッキアップするか、ドラム部分の下に4リッターくらいのオイル缶でも置いておくかしておけばたぶんOKでしょう。
 サスを交換する場合はショックを上記の手順で抜いてからサスペンションコンプレッサーをかけてやれば簡単にぬけると思います、まぁ遊んじゃってるバネならいきなりスポッととれますが(^^;
 後日、フロントショックを某カー用品店の店長さんに都合していただいたので、フロントショックとサスの交換に入ります、店長さんいつもありがとうございます<(_ _)>
 さて、ここまできて再び難関にぶつかります。
今回TEMSが付いたスーパールーセントのショックを頂いてきたのですが、なぜかKYBのショックが収まらないのです。
 メーカーに問い合わせてみたところ、71のショックは大まかにわけて、GTツインターボやスーパールーセントなどのややショートストロークでスポーティーな物と、普通のディーゼルやシングルカム用のストロークの長い物とストロークの長い物にオプションのTEMSが付いた物の3つに分かれるようです、今回私が購入していたショックは、普通のストロークの長い物に合うショックだったため、スーパールーセントから頂いてきたショックには収まりきらなかったようです。
しかし、オフ会も控えてましたしこれ以上、目測10kg/cmはありそうなフロントサスのままでいるのは絶対に避けたかったので、急遽カー用品店の店長さんが所有するシングルカムのクレスタについていた長い方のショックと、今回都合していただいていたスーパールーセントのショックを交換して長い方のショックを私のJZX71に取り付けることになりました。
 あまりロングストローク化してしまうのも良くはないのですがこの際仕方ありません。
 時間もありませんでしたので、交換して頂いたショックをサクッとばらします。
(5)のように中から純正のシリンダーがでてきました。
うーん、一度も交換してない上に抜けてもいないですね、ちょっともったいないぐらいです。
 余談ですが、その昔私の父が現役で走っていた頃には、このオイルをすべて抜いてエンジンオイルに交換することによってショックの減衰力を高めるという貧乏チューンもあったそうです。
なんだかオイルに気泡がはいりそうですね(^^;
 今回はブルジョワな71を目指しているので、中身の物とオイルをすべて抜いて新品のKYBのショックを挿入します(笑
 さて、組あがって見てみると・・・。
(6)のようになんかやたらとのび側が長いです、まぁ今までが異常に短かったのでそういう風に感じるのかもしれませんが、なんだかものすごく車高が高くなりそうでいやな予感ですが、ジャッキをおろしてみると・・・。
(7)がおろした直後の画像ですが、意外と下がりました。
あとは好みの問題なのでこれは高すぎるだろうという人も多いかと思いますが、走りを重視するとこのくらいが限度ですね。
 現在はもう少しなじんでいるので画像よりやや下がってます。
現在の車高でだいたい前後の車高差が4mm程度前傾してますので、まぁちょうど良かったのではないかと思います。
(8)の画像でわかるかと思いますが、今回アッパーにTEMS用を用いているのでこの分やや車高があがっています、もう少し下げたくなったらこれをTEMSなし用のものに変更すればOKです。
 ちなみに、一緒に移っているキーホルダーはショックについていた減衰力を調整するためのものです、KYBのショックの性能は非常に良いと思うのですが、このキーホルダーだけはあまりセンスがよくありません(^^;
 装着後かなり走りましたが、ショックの減衰力を柔らかく調整すればそれだけ乗り心地がよくなり、固くすればそれだけ走りがシャキッとします。
4段階の調整はやや少ないかもしれませんが1段1段たしかに違いを実感できます。
また、乗り心地も非常に良く、今まで異常な乗り心地の悪さに耐えていた私にとっては感動を覚えるほどの物でした。
RS★Rのサスもむやみに固いものではなく、むしろ柔らかくロールしてくれて、ショックの調整次第で街乗りから、ちょっと攻め込みたい時までじゅうぶんに対応できるものだと思います。
 ノーマルでは物足りないけど乗り心地が悪化するのはいやという方には是非お勧めしたい足回りになりました。



◆(1)純正変造車高調 ◆(2)正しい車高調制作行程 ◆(3)テキトーな車高調制作行程

◆(4)RS★RのサスとKYBのショック ◆(5)純正ショックASSY ◆(6)やたらとのびる足

◆(7)意外に縮まった足 ◆(8)ストラットタワー上部
※写真をクリックすると、拡大写 真が表示されます。

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